みんな大好き今敏

 

クリスマスに観たい映画がありますか?

 

 

今敏(こんさとし)という映画監督がいる。

「パプリカ」や「パーフェクトブルー」といった作品が有名な鬼才で、惜しくも亡くなってしまったのだが、数多くの名作を遺している。

いま挙げた作品を観たことのある人は少なからず身構えたことだろう。なにせパプリカやパーフェクトブルーは、言ってしまえば常軌を逸脱している。恋人や家族と観るにはかなりの信頼関係が必要になる衝撃作だ。

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パプリカ

 

あなた今、まさかそんな今敏監督作品をクリスマスに? と思いましたね?

そこで今回紹介したいのが「東京ゴッドファーザーズ」という作品だ。

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東京ゴッドファーザーズ

 

クリスマスの夜、三人のホームレスがゴミ山の中に赤ちゃんを見つける。思わず連れ帰ってしまうのだが、その後なんとか親元へと返してあげようと奮闘する姿を描く。色々な出来事や幸運が(他の誰かにとっての不運が)巻き起こる様はまさに「聖夜の奇跡」と呼んで差し支えない。

今敏監督作品の中では珍しく(唯一?)ファンタジー要素がほぼ無く、コメディで暖かく、万人受けする内容となっている。

そうは言っても演出はさすがで、似ている映画は? なんて聞かれても思いつかないのが今敏たる由縁だろう。

エログロもなかったはずなので、カップルや家族とでも観る事が出来る。エログロが観たければ今敏の他の作品はR指定のついたものが多いので、強くおすすめする。

 

残念ながら私の愛するAmazon prime videoでは無料になってなかった。

しかし、サブスクや電子サービスが溢れかえる今、わざわざTSUTAYAでDVDを借りる価値がこの映画にはある。だってクリスマスだもの。

いつだって今年のクリスマスは、一度きりなんだもの。

 

 

余談

今年のクリスマスはこってりしたラーメンが食べたい(ラーメンはいつだって食べたいが)。

いつしか甘いものや脂っぽいものを無意識に避けるようになったり、友達が太ったくせに小食になったり、そいつは酒もやめたりした。確かに限界を知ってお行儀良く食べるのは大事だ。ほんの少しずつ、身体は変わっているのだから。

だからこそ、「今」罪深く生きるべきなのだ。こってりラーメンを食べ、パンケーキを食し、寝酒を嗜めばよい。たばこだって舌ピアスだって刺青だってすればよい。

後悔は少ない方がいい。当たり前なのに忘れがちだ。もしくは見て見ぬ振りをしている。

本当に怖いのは他人に蔑まれることではなく、将来の自分が「今」の自分を恨むことだ。どうしてやっておかなかったんだ、と。どうしてアブラマシマシチャーシュー麺を食べておかなかったんだと。

 

観たいものを観たり、食べたいものを食べたり。生きたいように生きれたら一番いい。そうありたい。