雑記0501

 

なんか蝉の声がするなぁと思っても暦はまだ4月で(うとうとしてたら5月になってた)、バッタとかキリギリスが鳴いているんだろうなんて合理的な結論を導き出す。頭の中ではいつも夢想家と現実主義者が舵を取り合っていて、身体はその度にふらふらと彷徨ってしまう。

 

話しても分かりあえない人たちがたくさんいて、半ば諦めながら会話を繰り返す。頭の中で悪態をつきながら、和顔愛語だけが生き残る道です。心の中ですら文句ひとつ言わなかった頃よりずいぶんまともな人間になったな。

ひとりひとりが違う生き物だって理解するとずいぶん楽だ。たまたま同じ言語で話しているだけで、顔も違えば中身も違う。たぶん、からだを組成している成分もみんなちょっとずつ違うはずだ。もっとよく調べてくれ、俺を。

 

犬って、姿かたちが全然違うのに全部「犬」なの納得できなくないですか? 無理があるよ。

 

意味のある文章なんて、まったく意味がない。

この世で一番無駄な時間は眠気にあらがっている時で、二番目が文章を書いている時だ。意味がないからね。

文章を書いていると、現実からずっと離れたところで(それは地球の裏側よりもっと手の届かない所で)、世界が変わっていくのが分かる。大抵の人はそれに気付かないのだけど、たまに人混みの中で私の目を見て「あなた今、文章を書いていましたよね?」なんて言ってくる人がいて、僕は恥ずかしくて申し訳なくて嘘つきたくて逃げたくなって、震える声で「そうです」と言う。

 

どれだけ書いても本当の事を言った気にならない。

 

もっと退屈になりたい。

 

一時間にセットしたスリープタイマーを何度も繰り返して、途切れる音楽を聴きながらぼんやりと考え事をする、そういう罰。なんの罪かは分からない。

 

眠れない夜は、快速列車が駅を止まらずに通過していくのに似ている。

 

書き終わるのが、勿体ない。